Connectionist Modelを用いた自然言語処理システム
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
自然言語処理システムの研究では,構文解析,意味解析を経て,文脈解析の研究が進みつつある.また,高度な言語情報処理は連想によるところがあることも,生理学や心理学の進歩によって明らかにされつつある.一方,ハードウェア技術においては,従来の逐次型計算機だけでなく,並列型計算機の研究が発展しつつある.本論文の目的は,こうした背景に基づいて筆者らが開発した,Connectionist Modelを用いた自然言語処理システムの内容を述べることである.Connectionist Modelとは,多数の処理ユニットを興奮性リンクと抑制性リンクでつないだもので,リンクを通じた値の受け渡しでそれぞれのユニットの活性化レベルが変化することによって,情報処理を行う計算モデルである.本研究では,Connectionist Modelに基づいた,多義語を含む日本語文の意味処理を行う自然言語処理システムCMCPを設計し,インプリメントした.CMCPは,日本語と英語に対して,構文解析と意味解析を擬似的に並列処理し,連想により文脈に応じて多義文を処理することができるその特徴は,筆者らが開発したオブジェクト指向型言語OPHELIAで書かれているために,ユニットの数値的な活性化をユニット間通信によって実現し,同時に文法解析のような記号処理をも行えるようになっていることである.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1987-02-15
著者
関連論文
- 統計的手法を用いた文書自動分類 (日本計算機統計学会第2回大会報告)
- 「電紙メディア」の情報特性 : 傾斜情報によるインタフェース
- 「電紙メディア」の情報特性 : 紙はなぜ使いやすいのか
- 統計的手法を用いた文書自動分類
- 座談会 人間の知能と機械の知能 : 1986年9月6日 於:北海道大学
- 記号間の力学に基づく概念マップ生成システム SPRINGS
- 記号間の力学による意味空間の生成
- 記号の空間的表現について
- Connectionist Modelを用いた自然言語処理システム
- ユーザインタフェースと認知モデル (
- 階層構造を持つルール・ベース型表現を埋め込んだオブジェクト指向型知識表現言語OPHELIAとその応用