平面グラフの初等閉路による最小被覆を求めるヒューリスティック・アルゴリズム
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概要
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本論文では, 平面グラフの初等閉路による最小被覆を求める一つのヒューリスティック・アルゴリズムを提案している.「初等閉路による最小被覆を求める問題」は, 工学的応用に関連が深いが, 従来のアルゴリズムは, 最適解を与えるかわりに計算量の点で問題があった. 本論文では工学的観点より, 比較的大規模な実用規模のグラフに対する近似解を与えるためのヒューリスティック・アルゴリズムを開発し, それについて述べている. 本アルゴリズムは, 次のようなグラフの性質を利用している. (1)グラフを被覆する初等閉路の最適解の個数の下限は「D<max>/2」である. ここでD_<max>とは与えられたグラフの頂点次数の中で最大のもの. (2)グラフ上のD<max>を有するすべての頂点(ただし, D_<max>が偶数であれば, D<max-1>を有するあらゆる頂点も同時に含む)を通過する初等閉路が一つも存在しなければ, グラフを被覆する初等閉路の数の下限が増加する. なお, 本アルゴリズムは, 平面グラフにおいて一つの初等閉路が一連の連結した面に対応することに着目し, 解となる初等閉路を発見するために, グラフの面を連結する手法を用いており, その計算量はfをグラフの面の数とするとΟ(f^4)である.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1979-05-15
著者
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