負荷適応型ディスキャッシュ制御機能の一方式の提案とその評価
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概要
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ディスクキャッシュは,ディスク制御装置(DKC)内に装備される半導体メモリであり,ディスク上のデータの一部分をキャッシングすることにより,主記憶装置とディスク装置の間のアクセス時間のギャップを埋めるものである.しかし,ディスクキャッシュはディスクと比べると小容量であるので,状況に応じて格納するデータを適切に選択しなければ性能が低下する場合がある.従来,ディスクキャッシュに格納するデータの選択は固定的であり,その変更のためにはユティリティプログラムを用いる必要があった.本論文では,状況に応じてディスクキャッシュに格納するデータの選択を動的に制御する負荷適応型ディスクキャッシュ制御機能を提案・評価した.本機能は,ファイルにディスクキャッシュの利用に関する優先度を設け,ディスクキャッシュ全体のヒット率の低下傾向時には,低優先度ファイルのディスクキャッシュの利用を禁止することにより,高優先度ファイルのヒット率の低下を防ぐ.本機能を試作し,ベンチマークプログラムによる実測の結果,本機能の適用によるスループットの低下はなく,高優先度ファイルのヒット率はランダムアクセスファイルの場合に向上することを確認した.このベンチマークプログラムは,実際の利用環境でのモニタデータから,ファイルアクセスの局所性の性質を抽出したモデルに基づいて,ファイルへのアクセスを発生するプログラムである.
- 1994-06-15
著者
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