(73)イネ白葉枯病菌のHpa1はタイプIII分泌機構を介して分泌される
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概要
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先に,XOM2培地を利用することによりイネ白葉枯病菌(Xanthomonas oryzae pv.oryzae : Xoo)のいくつかのhrp依存分泌タンパク質の検出が可能であることを報告した.今回は,これらのタンパク質中で最も量的に多く検出された約18kDaのhrp依存分泌タンパク質の同定を行った.アミノ酸シークエンス分析の結果,本タンパク質のN末端10アミノ酸(MNSLNTQFGG)はXooのHpalと100%一致した.トランスポゾン挿入により作出したhpa1変異株の培養上清中には本タンパク質は検出されず,これがHpa1であることが確認された.また,タイプIII分泌機構の構成タンパク質をコードすると考えられるhrpA,hrpB,hrpC,hrpDオペロンの変異株の培養上清においても,Hpa1の分泌がみられなかった.Xooのhpa1変異株は病原力が低下することが既に報告されている.したがって,本実験によりHpa1はタイプIII分泌機構を介して植物体内に分泌されることにより,病原力の強化に関与することが示唆された.現在,他のhrp依存分泌タンパク質についてもその単離・同定を試みている.
- 日本植物病理学会の論文
- 2003-02-25
著者
-
久保 康之
京府大院農
-
津下 誠治
京府大農
-
久保 康之
京府大農
-
奥 尚
広島県大生資
-
津野 和宣
宮崎大農
-
加来 久敏
生物研
-
落合 弘和
生物研
-
井上 康宏
生物研
-
井上 康宏
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構中央農業総合研究センター
-
落合 弘和
京府大院農
-
奥 尚
県立広島大生命環境
-
古谷 綾子
京府大農
-
古谷 綾子
生物研
-
井上 康広
(株)オリノバ
-
津下 誠治
京府大院生環
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