(14)ナシ黒斑病菌から分泌された細胞外物質における接着因子の検出
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概要
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ナシ黒斑病菌の分泌する織維状の細胞外物質(ECM)に動物細胞の細胞接着因子であるfibronectin(FN)とlaminin(LN)に類似タンパク質が存在することが分かった.本研究では,動物細胞と菌のECMの成分類似性を確認するため,本菌のECMにおいて,動物細胞の接着タソパク質であるcollagen VI(CL)およびvitronectin(VN)の検出を試みた.セルロース膜上に胞子を接種し蛍光抗体法により検出した結果,本菌の発芽管と付着器の周囲にCLとVNの陽性反応が認められた.付着器形成前の発芽管周囲においても,FN,LN,CL,VNの陽性反応が確認され,加えて,これらの陽性反応はナシ葉上においても同様に検出された.以上のことから,菌の分泌するECMには動物細胞の細胞接着タンパク質に類似物質が存在することが明らかとなった.また,これらタンパク質は発芽初期にすでに分泌されることが明らかとなり,本菌のECMが,極めて動物細胞のECMと類似の構成成分からなることが示唆された.
- 日本植物病理学会の論文
- 2003-02-25
著者
-
鈴木 智子
岡山大学農学部総合農業科学科
-
鈴木 智子
岡山大院自然科学
-
鳴坂 義弘
神戸大院自然科学
-
朴 杓允
神戸大院自然科学
-
朴 杓允
神戸大院農
-
鈴木 智子
神戸大院自然科学
-
山田 太久
神戸大農
-
鳴坂 義弘
神戸大院
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