(49)メンブレンフィルター法と免疫染色法を組み合わせたイネもみ枯細菌病菌の定量検出法
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概要
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食品微生物分野等で細菌の検出に利用されているメンブレンフィルター法(MF法)に免疫染色法を組み合わせることで,100mlの農業環境水からイネもみ枯細菌病菌Burkholderia gulmae(Bg)を定量的に検出する方法を考案した.MF法のみでは定量検出が困難であったBgに対し,MF法後のメンブレンフィルターを免疫染色することで,特異的かつ迅速な定量検出を可能にした.MF法において,疎水性PVDFメンブレンフィルターに親水性化処理を施したものを用い,培養を改変CCNT平板培地上41℃で行うことで,免疫染色後のBg由来のシグナルが増強され,非特異的シグナルは発生しなかった.さらに,予備洗浄を実施するなど,免疫染色の方法について最適化を図ったところ,バックグランドのノイズが低減し検出精度が安定化した.本法を用いると,農業潅漑水100ml中に含まれるBg数が10^1cfuレベルでも定量検出が可能であり,その有用性が実証された.これにより,水稲栽培における田面水や潅漑水中のBg菌密度をより低レベルで把握することが可能になる.
- 日本植物病理学会の論文
- 2003-02-25
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