(1)市販有機質資材のトマトおよびホウレンソウ萎凋病に対する発病抑制効果

概要

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市販有機質資材の土壌病害発生に及ぼす影響を評価することを目的に,数種資材の中から,それらの添加土壌で育苗したトマトの定植後の萎凋病発生に及ぼす影響を比較した.そして,発病抑制効果の高かった1資材を病原菌汚染土壌に添加し,トマトおよびホウレソソウを連作して萎凋病に対する発病抑制効果を検証した.その結果,資材添加土壌では,いずれの作物においても2作目以降に発病抑制効果が認められるようになったが,同様な効果は殺菌資材を添加した場合にも認められた,本資材は植物繊維粕,家禽糞,カニ殼,海草粉,木炭粉などを素材に有効微生物群を添加して作成されたものとされているが,桔抗微生物は資材中よりもそれを添加した土壌でより多く検出された.また,ホウレンソウ栽培土壌中の微生物数を調査した結果,資材添加土壌では無添加土壌に比べ,糸状菌や細菌よりも放線菌,キチン分解菌が増加する傾向が認められた.以上の結果より,本資材の発病抑制にはそれに含まれる微生物よりも土着微生物の活性化による影響が強く関与するものと考えられた.
2003-02-25