XML木のための動的範囲ラベル付け手法

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本論文は,動的XMLデータのための新しい節点ラベル付け手法について述べる.今日,範囲ラベル付け手法に基づく構造結合は,XML問合せ処理において最も重要な課題の1つと見なされている.XML木中のそれぞれの節点は,木の中での前置順と後置順の順序関係を保存した数の対でラベル付けされる.このラベルを利用すると,任意の節点間の先祖子孫関係が判定できるため,XML問合せ処理を効率的に行うことができる.しかしながら,XMLデータが更新されると,前置順,後置順それぞれの順序関係を保持するために,ラベルを付け直さなければならない.たとえ間隔を空けてラベル付けしたとしても,大量の挿入や大きなXMLデータの挿入があった場合には十分ではないと考えられる.頻繁に更新の起こる動的なXMLデータヘの高速な問合せ処理を継続するためには,大規模なラベルの付け直しを避ける必要がある.そこで,本論文では大規模なラベル付け直しのコストを分散させ,小規模なラベルの付け直しでノードのラベルを維持する2つの動的節点ラベル付け手法を提案する.1つは簡単な小規模ラベル付け直し手法であり,もう1つは近似ヒストグラムを用いて更新操作の情報を保持する,より洗練された手法である.これらの2つの手法により,節点のラベルを動的かつ小規模に管理することができる.実験結果により,更新操作を続けていってもコストの高い大規模なラベルの付け直しを回避できることを示す.
社団法人情報処理学会の論文
2004-06-15

XML木のための動的範囲ラベル付け手法

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