713. 能登半島平床および宇治貝層の放射年代
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概要
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能登半島珠洲市北方の平床および宇治貝層から単体サンゴ(Cylindrophyllia minimaとHeterocyathus japonicus)を見出し, Th^<230>成長法によって, それらの放射年代を求めた。その結果, 両貝層が同一高海水準期(約120, 000年前)の産物であり, 両貝層を含む平床段丘は関東地方の下末吉段丘と対比されることが明らかになった。なお, 従来より指摘されてきた両貝層間の軟体動物動物群の差は, 同一海水準における深度差によると考えられる。このことは, 両貝層間の共通種として多産するCallista chinensisおよびPecten albicans殻の予察的なδO^<18>値の測定結果からも支持される。また平床段丘面の旧汀線高度から, 平床付近で垂直方向の地殻変動率が0.5-0.6m/1, 000yrであり, 能登半島全域を通してみた場合, その最大が北端付近の約1.2m/1, 000yr, 最小が南部の0.4m/1, 000yrであることが推定される。
- 日本古生物学会の論文
- 1980-04-30
著者
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