744. 徳之島 "亀津層"(琉球石灰岩) の放射年代
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概要
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南西諸島徳之島に分布する更新統最上部とされている亀津層(中川, 1967)から採集したサンゴ(Acropora sp.)化石について, ^<230>Th年代を求めた。その結果, ^<230>Th/^<234>U放射年代測定法の適用限界か, あるいはそれを越える値(30万年以上)が得られた。また^<234>U/^<238>U放射能比に基づく^<234>U年代は387, 000〜709, 000年と推定された。すなわち, 亀津層の年代値は30万年以上, そしてその上限は約70万年と結論される。結局, 徳之島には喜界島などで見られる最終間氷期およびその後の数回の亜間氷期に形成された礁性堆積物(Konishi et al., 1974)や完新世の"隆起サンゴ礁石灰岩"(Hanzawa, 1935, のRaised Coral Reef Limestone)が現在陸上に露出していなく, このことは, 少なくとも過去12万年間は, 徳之島付近が沈降傾向にあることを示唆している。
- 日本古生物学会の論文
- 1982-06-30
著者
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