評定尺度法に関する研究 : 中心化傾向対策としてのFCR法の提案
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概要
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人間の態度や意見の調査で利用される評定尺度法には、尺度の中間項目に応答が集中しやすい欠点(中心化傾向)がある。被験者が、「複数の項目に回答したい」と考えた場合、中間に応答せざるをえない。被験者の心の中に複数の回答が同時に想起される原因は、「教示や設問の多義性」にあり、ファジィ論理の適用が有効と考えられる。しかし、現在のファジィ論理では、複数の回答項目に同時に応答するような矛盾した状態を取り扱うことは難しい。そこで、ファジィ論理を多次元に拡張した、多次元多値論理を提案レその中で、2次元超論理空間モデル(HLSモデル)という、命題の真理値が矛盾した状態を取り扱えるような数学的枠組みを用意する。その一方で、この枠組みと表裏一体の評定尺度法として、ファジィ多項目並列評定法(FCR法)を提案する。そして、分析に必要な、「統合値」・「矛盾度」・「無関連度」の指標を定義し、アルゴリズムを示す。定義にはHLSモデルを用いる。従来法との比較を通じて、FCR法が、評定尺度法における中心化の問題への解決となりうることを示す。さらに、FCR法を実際問題に適用した場合の問題点を、実験を通じて明らかする。
- 2004-10-15
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