医療消費者の自己責任意識と、主体的健康管理支援に向けた社会的情報システムの課題
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概要
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現在、社会の様々な分野で自己責任の重要性が叫ばれており、医療や健康分野においても自己責任に基づく医療消費者の主体的な取組みが求められつつある。しかし特に我国の医療界では、パターナリズム(家父長的温情主義)が浸透しているといわれ、必ずしもこのような考え方が旨く機能するとは眠らない。このような背景から、我々は医療の自己責任と、それに対する情報の観点からの課題を抽出するため、アンケートによる社会調査を行った。その結果、医療消費者自身にパターナリズム意識が強いこと、過多な情報から必要なものを選択するための判断基準が求められていることが明らかになった。またこれらに対処する社会的な情報システムの具備要件として、ヘルスケアサポータの実現、Guarantee型情報とBest Effort型情報の連携、健康増進実施プロセスと達成度指標の明確化、EBPH (Evidence Based Personal Healthcare)の実現、を提案した。
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 2003-06-19
著者
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刀川 眞
情報処理学会 情報システムと社会環境研究会
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刀川 眞
株式会社nttデータ技術開発本部
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刀川 眞
国立大学法人室蘭工業大学
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内藤 孝一
株式会社NTTデータ技術開発本部システム科学研究所
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刀川 眞
(株)nttデータ 開発本部システム科学研究所
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内藤 孝一
株式会社nttデータ
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