一般者参加型情報システムの利用目的類型化に関する検討(情報システムと社会,<特集>新たな適用領域を切り開く情報システム)
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概要
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企業などの組織が用いる情報システムの中には,組織外部に開放され部外の一般者からのアクセスを認めているものがある.それらの多くはシステムを通じて商品やサービスを顧客に提供するものであるが,昨今,情報システムを通じて一般者がより深く組織活動にコミットする形のものが増えつつある.このようなシステムを一般者参加型情報システム(OUPIS: Ordinary User Participating Information System)と呼ぶこととすると,OUPISへの参加動機は必ずしも経済的利益にはよらない場合があると考えられる.情報システムは,人間や社会などの環境と相互関係を持ち,それらの一部を構成するものであるため,OUPISを効果的なものにするには,参加者の目的を把握しその達成に向けた方策を強化することが肝要である.以降,本論では,OUPISの概要と検討の必要性を示した後,OUPISと類似した性質を持つコミュニケーション・メディアとしてシェアウェア,OSS (Open Source Software),個人ホームページ,インターネット・コミュニティをとりあげ,これらの利用目的などの把握状況を述べる.それらを基に,OUPISでは経済的交換だけでなく参加者の内的報酬を重視する社会的交換が成立することを示しながら参加目的の類型化を試みるとともに,既存の参加者アンケート項目と比較することにより,その妥当性について考察する.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 2006-03-15
著者
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