インターネット利用者の政治意識
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概要
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インターネットは新たな政治参加を実現するメディアとして注目されるが,インターネットユーザはリテラシーにより限定される。そのため,インターネット上での政治過程を議論する上で,インターネットユーザの政治意識上の特性は重要である。そこで,本研究はNTTデータ技術開発本部システム科学研究所が行った「eデモクラシーに関する全国個人調査」の結果から,インターネットの利用経験および利用意向の有無による,政治行政への関心や投票参加をはじめとした政治意識への影響および無党派層との関係を検討するものである。その結果,高い政治関心をもつが支持政党を持たないいわゆる積極的無党派層にはインターネットユーザが多く含まれており,インターネットを利用した政治参加は今後の政治過程において重要な役割を果たすことが期待される。また,利用経験の有無および利用意向の有無による政治意識上の特徴を整理すると,インターネットの利用経験者は国レベルの政治関心が強く,同時にシニシズムも弱いが,投票参加はかならずしも積極的ではなく,意識と行動のギャップを含むことが明らかになった。一方,非利用者を含む利用意向者は非意向者と比べ政治参加に積極的な傾向がうかがえる。今後インターネットによる多様な政治参加手法を意向者が利用するとすれば,非意向者との政治参加における格差が懸念されるところである。
- 2003-09-30
著者
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