ラットの皮膚および腹腔内におけるアレルギー性ならびに非アレルギー性血管透過性亢進の比較研究
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概要
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抗原抗体反応による血管透過性亢進は, 皮膚ではよくしらべられているが, 他の組織ではあまり研究されていない.そこで, ラットの腹膜(腹腔)でアレルギー性および非アレルギー性の血管透過性亢進を起こすことを試み, その惹起条件を皮膚でのそれと比較した.1) アレルギー性血管透過性亢進:能動感作の場合, 2, 3のアジュバントの有効性, 免疫後の感作成立の経時変化, および抗原チャレンジ後の色素漏出の経時変化等の点で, 皮膚と腹膜との間に差を見いだすことはできなかった.一方, 受動感作の場合, 両反応部位の間で若干の差がみられた.すなわち, ウサギの抗血清を用いると腹膜の方が皮膚より感作されやすく, ラットのレアギン様抗体を用いると, 逆に, 皮膚の方が感作されやすかった.また, ウサギ抗血清を用いた場合, 抗原チャレンジ後の色素漏出パターンは, 皮膚では2相性であるが, 腹膜では1過性であった.2) 非アレルギー反応:ヒスタミンは皮膚でも腹膜でも血管透過性亢進作用を示したが, セロトニン皮膚ではヒスタミン以上の強い作用を示すにもかかわらず, 腹膜ではほとんど作用を示さなかった.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1974-09-30
著者
-
原田 稔
塩野義製薬研究所
-
原田 稔
塩野義製薬株式会社新薬研究所
-
竹内 三津男
塩野義製薬研究所
-
深尾 孝
Shionogi Research Laboratories Shionogi & Co. Ltd.
-
竹内 三津男
塩野義製薬株式会社新薬研究所
-
片桐 謙
塩野義製薬油日ラボ
-
深尾 孝
塩野義製薬研究所
-
片桐 謙
塩野義製薬研究所
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