気管支喘息の好酸球に関する研究
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
アレルギー疾患の抗原抗体反応の場に好酸球が出現する機序は明らかでない.気管支喘息において好酸球の機能を知るために, 喀痰, 末梢血, 骨髄を検索した.対象は62例(延べ301例)の気管支喘息患者と62例の健常者である.結果 1. 健常者における喀痰内好酸球は5%以下であり, 気管支喘息患者は15.0±19.2%であった.2. 喀痰および直視下採取による気管支内分泌物の好酸球は, 慢性型より発作型の方が高値であった.3. ステロイド未使用群は使用群より喀痰内好酸球は高値であった.4. 末梢血好酸球は2.9±3.3%であり, 慢性型より発作型の方が有意の高値であった.5. 骨髄内好酸球系細胞は非発作時にくらべて発作時が有意の高値を示した.6. 気管支壁剖検例および生検例において気管支腺や気管支基底膜から好酸球が気管支腔に遊出する像をみた.以上より好酸球は発作時に骨髄で盛んに産生され末梢血に増加し, 気管支壁から喀痰として遊出すると考えた.
- 一般社団法人日本アレルギー学会の論文
- 1972-05-30
著者
関連論文
- 3 ダニアレルゲンの免疫生物学的解析
- W102 ホヤ喘息の減感作例、非減感作例におけるTリンパ球の動態について
- 250 スギ花粉症に対する減感作療法の成績とその機序に関する研究(第1報)
- 8 金属塩の吸入感作が原因として疑われた職業性喘息について(ポスターワークショップ11 職業アレルギー)
- 276 精製ダニ排泄物抗原による気管支喘息患者に対する減感作療法の試み : 第4報
- 74 鹿毛によるアレルギー性鼻炎および気管支喘息の3症例
- 319 精製ダニ排泄物抗原による気管支喘息への減感作療法の試み : 第3報
- 気管支喘息に対するコナヒョウヒダニ排泄物抗原分画による減感作療法の試み
- 310 精製ダニ排泄物抗原による気管支喘息への減感作療法の試み
- 130 コナヒョウダニ排泄物抗原分画による気管支喘息の減感作療法
- 259 カキおよび真珠従事者におけるオリゴ糖による即時型アレルギーについて
- 258 作業環境の改善、減感作療法の実施に差のある二つの地区のホヤ喘息調査成績
- 195 ホヤ喘息に対する最適条件による減感作療法の効果
- 広島県廿日市市における29年間にわたるホヤ喘息の調査成績
- 414 同一場所,29年間にわたるホヤ喘息の調査成績
- 職業性喘息における減感作療法--そしてこの成績を一般のアレルギー疾患に及ぼす (特集 職業アレルギー--アレルギー疾患の貴重な人体モデルとしての意義)
- ホヤ喘息における免疫治療メカニズムの解析
- 10 咳失神をともなった咳喘息の2例について
- 65 UK114ファミリータンパク質に属する新規ダニアレルゲンcDNAのクローニング
- 176 チリダニ排泄物抗原分画による気管支喘息の減感作療法とその血清免疫学的検討
- 418 チリダニ排泄物抗原分画による気管支喘息の減感作療法とその効果に関係する2、3の因子について
- 280 新規ダニアレルゲンの免疫組織学的検討
- 1.減感作療法の奏効機序に関する研究 : 減感作療法と遮断抗体の関係について(2 特異的減感作療法)
- 233 新規ダニアレルゲン,トロポミオシン,の免疫化学的特性
- 気管支喘息患者に対し結膜反応を誘発するコナヒョウヒダニ排泄物中の低分子アレルゲン (LM2)
- コナヒョウヒダニ中の低分子アレルゲン
- 59 ダニアレルゲン遺伝子の発現 : 精製とその免疫化学的特性の検討
- 58 新規ダニアレルゲン遺伝子のクローニング
- 169 低分子ダニアレルゲン
- 164 ダニアレルゲンcDNAによるIgEエピトープの構造解析
- 172 抗原液の注射でアナフィラキシー様症状を呈した5例
- 全症例で著効を認めたホヤ喘息の精製抗原による減感作療法
- 252 ダニ虫体アレルゲン
- 250 ダニアレルゲン cDNA の構造とその転写産物
- 260 全例で著効を認めた減感作療法
- 10.喘息発作死の1剖検例(第7回東北アレルギー懇話会)
- 27.気管支喘息患者の喀痰, 末梢血および骨髄内好酸球の変動(喘息:病態生理)
- I-43 気管支喘息のPSM検討(第3報)(呼吸器)(第13回日本精神身体医学会総会)
- 3.気管支喘息の臨床病理学的研究 : 時に好酸球, 組織マスト細胞について(4 肥胖細胞好酸球とアレルギー : セッション1アレルギーにおける肥胖細胞, 好酸球)
- 30.鼻汁中好酸球陽性のかぜ症状児の気道閉塞性障害について(喘息:病態生理)
- 3.喘息死の疫学 (3)県立広島病院における気管支喘息死亡例の検討( 喘息死)
- 42.血中抗体の radioimmunoassay よりみたホヤ抗原の構成(アレルゲン・抗原)
- 重合による喘息誘発性ホヤ抗原, DIIIaのホヤ喘息減感作における治療効率の改善
- 342 減感作療法の効果と血中抗体の変動ならびに使用抗原の関係について
- ホヤ精製抗原Ei-2とSepharose 4B結合体を使用したRadioallergosorbent Test(RAST)による特異的IgE抗体の測定成績とその意義
- 3.気管支喘息における気管支ファイバースコープの応用(喘息)
- キク栽培者にみられた職業性喘息の症例
- 気管支喘息減感作例における Protein A-Sepharose CL-4B による特異的 IgG 抗体の測定
- Radioimmunoassay による血清 IgE 量測定の結果よりみたホヤ抗原 Ei-2 ならびに Gi-2 の抗原構造について
- 気管支喘息における感作と減感作の基序に関する研究
- 気管支喘息に対する油性ならびに水溶性金製剤による治療 : ことに血清中の金濃度と治療効果の関係について
- 174.ホヤ喘息患者における試験官内ヒスタミン遊離に関する研究(第2報) : 減感作療法施行例と未施行例との関係(Chemical mediator I)
- 73 ホヤ喘息患者における試験管内ヒスタミン遊離に関する研究(第1報) : ホヤ抗原濃度と試験管内ヒスタミン遊離率との関係について(気管支喘息:病態生理2)
- 140 作業環境の改善とホヤ喘息発生率の変遷 : 25年間にわたる調査成績
- 365 ホヤ喘息における重合抗原による減感作療法の成績
- 作業環境の改善が職業性喘息に及ぼす影響について
- 235 ホヤ抗原の重合操作が抗原活性, 抗体産生能および治療効果に及ぼす影響について
- 428 ホヤ喘息に対する暗示ないし非特異減感作療法の効果
- 191 広島県某地域におけるホヤ喘息発生率の20年間にわたる調査成績
- 168.ホヤ喘息よりみた長期減感作療法の評価(免疫調節(II)減感作療法)
- 248 長期減感作例における特異的IgE抗体および特異的IgG抗体の変動について(気管支喘息:治療, その他)
- 127. キクの栽培者にみられた職業性喘息の症例(職業アレルギー)
- 126. ホヤ喘息に対する防塵マスク着用の効果(職業アレルギー)
- 10.感作, 減感作による特異的 IgE, IgG 抗体の変動(喘息-病態生理1)
- 6. RAST よりみた気管支喘息の病態(喘息(病態生理))
- 11. 抗原の精製と吸入誘発試験(5 アレルギー疾患における誘発試験)
- 18. ホヤ喘息に対する AA-344 の効果(4 抗アレルギー剤の基礎と臨床)
- 14.加令と喘息の経過(1 加令と喘息の経過)
- 10. 感作と減感作の機序に関する研究(第4回職業アレルギー研究会〔I〕研究報告)
- 3.感作ならびに減感作と血清 IgE量, 遮断抗体価の変動について(3 Reagin と Blocking Antibody)
- 218 ヒスタミン遊離測定によるダニアレルギー患者のアレルゲン感受性並びに遮断抗体価の評価
- 164 メッキ工にみられた職業性喘息の1症例(職業アレルギー)
- 183.喘息誘発性ホヤ抗原DIIIAの化学的ならびに免疫学的特性( アレルゲン(II)ダニ)
- 181.ホヤアレルゲンDoの免疫原特性(アレルゲン)
- 279 ホヤアレルゲンの単離とその特性(アレルゲン・抗原)
- 79 ホヤ喘息の減感作治療における治療用抗原のエピトープ含量と治療効果の関係について
- 気管支喘息の好酸球に関する研究