気管支喘息に対するDisodium Cromoglicateの臨床効果 : Double Blind Crossover Testによる評価
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概要
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Disodium cromoglicate(DC)の気管支喘息に対する効果を検討する目的で, われわれの設定せる重症度判定規準による評点, 医師および患者の判定を用いて, DCとplaceboとを二重盲検法により比較検討した.対象は中等症以上の合併症の無い気管支喘息例45例を対象とした.投与方法は2週間の予備観察期間は練習用カプセルを吸入させ, その後4週間宛2期間にわたって1日4回, 1回1カプセル宛spinhalerを以って吸入した.検定方法は, 重症度の評点にはWilcoxon二群比較検定を用い, 医師判定, 患者印象では積累法で分散分析を行なった.薬効判定には各期間それぞれの後半2週間の改善程度をもって比較した.1. 10例が服薬不じゅうぶん, 来院中止等で脱落したが, 肺炎および不快症状で中止したおのおのの1例はplacebo期間であった.2. 両側を合わせた全経過では前期間で改善され, 後期間ではわずかに悪化した.薬剤別ではDCは前後ともに改善したが, placeboでは前期改善, 後期悪化がみられた.3. 後期間では, その評点がDCで-2.4と改善, placeboで+1.9と悪化, 明らかな差が認められた.医師判定, 患者判定でも, DCはplaceboに勝る.ステロイド量でもDCでは減少し, placebo投与では増加した.
- 日本アレルギー学会の論文
- 1971-10-30
著者
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小倉 幸夫
国立名古屋病院アレルギー・センター
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小倉 幸夫
名古屋大学第一内科肺癌化学療法グループ
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小倉 幸夫
国立名古屋病院内科
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千田 嘉博
名古屋第2日赤病院呼吸器科
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伊藤 和彦
名古屋大学第一内科
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岩倉 盈
中京病院呼吸器科
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水谷 宣美
中京病院呼吸器科
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服部 治郎次
名鉄病院内科
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千田 嘉博
名鉄病院
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服部 治郎次
名古屋大学第一内科
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水谷 宣美
名古屋大学第一内科
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伊藤 清隆
中京病院
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杉浦 義徳
中京病院
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岩倉 盈
中京病院(社保)
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岩倉 盈
中京病院
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服部 治郎次
名古屋大学医学部第一内科
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