分娩予定日を過ぎて分娩に至る妊婦のケアに関する研究 : 分娩予定日前後から分娩に至るまでの妊婦の気持ちを中心に
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概要
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本研究では,分娩予定日を過ぎて分娩に至った妊婦の,予定日前後から分娩に至るまでの気持ちを明らかにし,この時期における対象のニードを満たす効果的な援助を検討することを目的とした。そこで,妊娠40週5日以降に分娩となった初産婦8名に,産褥3〜5日目に半構成的インタビューを行った。その結果,全例が分娩予定日を単に「目安」として捉えていたものの,実際の妊婦の気持ちには,予定日という時間的基軸が大きく影響していた。このような状況にある妊婦の気持ちは,妊婦自身の性格特性や外部からの刺激が相互に関係しあって,予定日を過ぎても分娩にならないためのストレスやプレッシャーを感じていた。そして,それぞれの妊婦は,それを回避するために様々の対処行動をとっていることが明らかになった。これらの結果,妊婦が周囲の外的刺激と調和し,安定していくようにサポートするためには,(1)受容的態度や予期的説明等の適切な外的刺激を与えること,(2)可能な限り妊婦を取り巻く環境をコントロールすることの必要性が明らかになった。
- 2003-06-25
著者
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