瀬戸内海産Xestoleberis属カイミジンコの3種
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概要
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Xestoleberis属の2既知種と1新種を報告する。既知種X. dentataは,SCHORNIKOVにより和歌山県白浜付近から発見されたもので,瀬戸内海の当木島で1個体が採集された。小型で,殼の前腹縁と後腹縁に若干の小歯があるのが特徴である。X. hanaiiは瀬戸内海産カイミジンコの中で最も数の多い種の1つであり,また高知県,神奈川県,青森県,千島列島に生息することが知られている。彫刻のない,卵形の,褐色の模様のある殼が特徴である。新種X. setouchiensisは,小形で,殼の幅が広く,丈の低い種で,瀬戸内海沿岸の岩礁帯に普通に見られる。この種は,雄の交接器の突起の形により,2型に分けられる。しかし,他の形質はほとんど同じであり,雌をその2型に分けることができないので,ここでは一応spiny型,parallelogrammatic型と名づけ,同一種に含める。
- 1979-06-30
著者
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