膣トリコモナス培養液中のプロピオン酸,酪酸および吉草酸に関する研究
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概要
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膣トリコモナスをCPLM培地で培養し,培養液中に出現する低級脂肪酸(C_3 C_6)を経時的にガスクロマトグラフィーで定量分析した.その結果,同培養液中にはプロピオン酸(C_3)およびiso吉草酸(iC_5)の明らかな増加が認められた.また,株によってはiso酪酸の増加も認められた.低級脂肪酸のうちプロピオン酸,n-酪酸,nおよびタiso吉草酸は,いずれもin Vitroでプロモータ類似の作用を持ち,発癌のプロモーションに関与すると考えられている.今回,トリコモナスの培養液中に認められたプロピオン酸およびゐiso吉草酸は,いずれもトリコモナスの代謝終末産物と考えられるので,腔内のトリコモナスは低級脂肪酸を介して子宮頚癌または膣癌の発癌に関与するのではたいかと推測される.
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1984-03-01
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