Paraffin 包埋組織を利用した婦人科悪性腫瘍のFlow CytometryによるDNA解析

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概要

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病理組織診のためのparaffin包埋組織を利用して、婦人科悪性腫瘍のfrow cytometryによるDNA解析を試みて以下の結果を得た。1.新鮮未固定組織を用いたものとparaffin包埋組織を用いたものの20例の DNA index の対比では高い相関が得られた(r=0.993)。2.腫瘍細胞のG_0 G_1のCV値に関しては、paraffin包埋組織は未固定組織の平均1.5倍の値をとった。3.paraffin包埋組織を利用した子宮体癌62例の検索では、DNA aneuploidy の出現はnuclear grade1:3%、nuclear grade2:25%、nudear grade3:63%と核の異型の強さに依存した。4.paraffin包埋組織を利用した卵巣腫瘍48例の検索では、DNA aneuploidyの出現はserous adenocarcinoma : 79%、 mucinous adenocarcinoma : 0%、 endometrioid carcinoma : 17%、 clear cell carcinoma : 100%、 dysgerminoma : 100%と組織型に依存した。本方法は、悪性腫瘍のDNA解析においてretrospective studyを可能とし、悪性腫瘍の解明に大きな手がかりを与えるものと思われる。
社団法人日本産科婦人科学会の論文
1987-01-01

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