進行子宮頸癌に対するNeoadjuvant chemotherapyとしての動注化学療法の有用性について
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概要
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神戸市立中央市民病院でNeoadjuvant chemotherapy(以下NAC)として動注化学療法を実施した2期と3期の進行子宮頸癌44例を研究対象とし, その治療成績を検討した.またNACを実施しなかった子宮頸癌165例を対照として生存率を比較した.動注化学療法の実施にあたってはSeldinger法を用い, CDDP50〜70mg/m^2, epi-ADR 40mg/body, MMC 10mg/bodyを基本量として1〜4コース(平均1.9コース)実施した.NAC後, 17例にCR, 16例にPRを得, NACの奏効率は75.0%に達した.NAC後に手術を実施した33例中11例には組織学的CRが得られた.NAC後に骨盤リンパ説郭清を実施した26例中リンパ節転移を認めたのは1例のみであった.現在まで8例が再発し, 7例が原癌死している.再発部位は傍大動脈リンパ節4例, 癌性腹膜炎2例, 肺転移1例, 腟断端部1例であった.生存曲線を検討したところ, 3期ではNAC群の予後は非NAC群よりも良好である傾向がみられたが, 2期においては差はなかった, 以上より, 進行子宮頸癌に対するNACとしての動注化学療法は原発巣および骨盤リンパ節転移に対して高い効果を有することが示唆され, 3期症例では長期予後の改善傾向が示された.しかし, 2期症例においては長期予後の改善は得られず, 骨盤外再発を押さえるような併用療法が必要と考えられた.
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1998-07-01
著者
-
星野 達二
神戸市立医療センター中央市民病院
-
星野 達二
神戸市立中央市民病院
-
島田 逸人
神戸市立中央市民病院
-
中村 公彦
神戸市立中央市民病院
-
伊原 由幸
神戸市立中央市民病院
-
小松 孝之
神戸市立中央市民病院 産婦人科
-
塩谷 雅英
神戸市立中央市民病院産婦人科
-
池内 正憲
神戸市立中央市民病院産婦人科
-
中村 公彦
神戸市立中央病院産婦人科
-
島田 逸人
神戸市立中央市民病院 産婦人科
-
塩谷 雅英
神戸市立中央病院産婦人科
-
小野 吉行
小野レーディースクリニック
-
谷和 光
神戸市立中央市民病院産婦人科
-
服部 奈緒
神戸市立中央市民病院産婦人科
-
大川 恵子
神戸市立中央市民病院産婦人科
-
高島 英世
兵庫県予防医学協会
-
高島 英世
兵庫県予防医学協会細胞検査室
-
池内 正憲
神戸市立中央病院産婦人科
-
服部 奈緒
神戸市立中央病院産婦人科
-
伊原 由幸
神戸市立中央市民病院産婦人科
-
池内 正憲
神戸市中央市民病院
-
谷和 光
神戸市立中央病院産婦人科
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