適正診断における診断方式の検討(II) : 大学の84の専門分野に対する適性診断
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概要
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(1)大学の各専門分野の適性を診断する為に,631名の被験者(505名は大学院学生)に性格,興味,職業興味,能力検査,高校時代に学ぶ学科の得意不得意の評定,さらに大学の144の専門分野に対する3つの角度からの評定が行なわれた。(2)上述のデータから,まず級聞分散と再検査信頼性の積によって定義される情報量によって項目の選択を行ない,残った項目に因子分析の主軸法を適用して,予測変量群60尺度(性格14,興味14,職業興味14,能力8,学科10尺度),基準変量群36尺度を構成した。(3)自分の所属する専門分野に対する,適応度を判定する15の項目の因子分析と基準変量における三種の評定に対する重回帰分析の結果によって,全被験者から55名の不適応者を排除した。(4)(3)の分析によって適応者と見なされた被験者のデータによって,これらの被験者が所属する84の専門分野間の距離を(1)全変量群(2)基準変量群の二つの場合にわけて求め,これにクラスターアナリシスの一技法を適用し,得られた結果を1つの基準にして88の専門分野を12の専門群に分類した。(5)12の専門群を適性診断のための基準群(croter on group)として,予測変量群,基準変量群のそれぞれの尺度に対して別々に重判別分析を適用,この結果前回の調査とほぼ同一の意味内容をもつ4つの判別因子:理科系一文科系(2)医学生物一土木建築(3)実務的一非実務的(4)社会福祉(対人性)一自己内面性が抽出された。これらの因子は3つの異なる検査バッテリーのいずれからも抽出されたものであるので,大学の各専門分野の適性を測定するかなり基本的な因子であるものと推測される。
- 日本教育心理学会の論文
- 1973-09-30
著者
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