キウイフルーツ果実の生長に伴う水分および炭水化物含量の変化
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概要
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果実におけるある成分の濃度は果実品質に関係することが多い.成分濃度の変化は成分含量と水分含量の変化によって起こる.本研究では1995年と1996年にキウイフルーツ'Hayward'の果実乾物率と糖濃度の変化を測定し, それを乾物, 糖, 水分の各含量の変化から解析した.新鮮重でみた果実生長はいずれの年にも明瞭な二重S字曲線を示した.果実水分含量が二重S字曲線を描いて増加したのに対して, 果実乾物重の増加は明瞭な二重S字曲線ではなかった.果実乾物率は第2期の終わりにかけて上昇し, 第3期の開始直後に一時的に低下した.この一時的低下は, 水分の急速な流入によるものであった.このことは, 第3期が乾物ではなく水の流入により開始されることを示唆した.さらに, 第3期後半には果実あたりの水分含量が増加することなく乾物含量が増加し, その結果乾物率が上昇した.デンプン濃度は第2期まで増加し, 第3期の後半に減少した.このとき全糖濃度が急速に高まった.この期間の水分含量はほとんど変化しなかったので, 全糖含量の増加が全糖濃度の急速な上昇をもたらした.
- 園芸学会の論文
- 2002-05-15
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