スプレイギクの養液栽培における栽培時期と生育ステージによる無機養分の吸収特性

概要

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スプレイギクの養液栽培における栽培時期と生育ステージごとの各無機養分の吸収量を調査し, 窒素吸収量に対するそれらの割合を求めた.1株当たりの窒素, リン, カリウム, カルシウムおよびマグネシウムの吸収量は, 栽培時期や品種によってかなり異なった.しかし, 窒素吸収に対するそれらの吸収比は, 栽培時期や品種によって大きな差がなく, リン13.3±0.4%, カリウム102.6±3.4%, カルシウム29.6±0.7%, マグネシウム10.0±0.4%であった.それらは植物分析値から算出した割合とほぼ一致した.窒素吸収量と生体重から算出した生体重1g当たりの窒素吸収量は4.3∿5.2mgであった.窒素吸収速度は定植後, 花蕾発達期まで高く, 開花期には急速に低くなった.窒素吸収量に対するリンの吸収割合は生育が進むにつれ減少し, 栄養生長期の16.2%から開花期の8.4%であった.同様に, カリウムの吸収割合は栄養生長期の134.2%から開花期の69.5%であった.カルシウムとマグネシウムでは変動が少なかった.
園芸学会の論文
2000-05-15