シクラメンの 2x×4x 交雑における交雑和合性の品種および個体間差異

概要

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シクラメンの2x×4xの交雑において効率よく雑種個体を得る方法を検討するために, その交雑和合性の品種および個体間差異, 特に二倍体種子親の違いによる差異を調査した.また, その交雑における四倍体雑種形成の要因についても考察を行った.シクラメンの2x×4xの交雑においては, 花粉親の四倍体株に関係なく種子親の二倍体株によってその交雑和合性が異なり, その差異は, 品種間だけではなく個体間にまで及んだ.従って, シクラメンの2x×4xの交雑における交雑和合性は, その二倍体種子親の遺伝子型に大きく影響されることが明らかとなった.なお, その交雑で形成された雑種はすべて四倍体であり, しかもこれら四倍体雑種を形成した二倍体種子親はすべて巨大花粉を有していた.本実験の結果, 種子親品種ならびに個体を選抜することにより, 2x×4xの交雑において比較的確実に, しかも多くのF_1が得られるものと示唆された.また, シクラメンの2x×4xの交雑における四倍体雑種形成に, 二倍体の非還元性配偶子が関与している可能性も示唆された.
園芸学会の論文
1999-01-15