ミヤママタタビ (Actinidia kolomikta) 培養体由来根組織からの器官形成, 不定胚誘導ならびに植物体再生
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概要
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ミヤママタタビ(Actinidia kolomikta)の培養体から切り出した根切片を培養し, 器官形成, 不定胚形成および植物体再生について検討した.BW培地(Sugawaraら, 1994)を基本とし, 2, 4-D(0, 0.1, 1および10μM)とゼアチン(0, 0.1および1μM)とを組み合わせて添加した12種の培地を用い, 25℃, 70μmol・m^<-2>・s^<-1>, 16時間日長の条件下で培養を行った.培養体の根切片からのカルス形成は, 2, 4-Dおよびゼアチン濃度が高くなるに従って促進された.カルスから不定芽が形成され, やがてシュートにまで生長した.シュート形成率は, ゼアチン10μMと2, 4-D0.1μMとを組み合わせて添加したとき最も高くなった.培養体の根を培養した場合には, 2, 4-D1μMとゼアチン1μMとの組合せ添加区および2, 4-D10μMとゼアチン1または10μMとの組合せ添加区において不定胚形成が観察された.培養体から切り取った幼葉を培養すると葉脈および葉縁から発根し, このような状態の幼葉をゼアチンを含むBW培地に移植して培養すると, その根の先端部から不定芽が形成された.この場合, ゼアチン濃度が高くなるに従って不定芽形成率が高くなった.不定芽から形成されたシュートを切り出してNAA1μMを添加したMiller培地へ移植したところ, すべてのシュートが発根し, 旺盛に生長する健全な幼植物になった.
- 園芸学会の論文
- 1998-09-15
著者
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