放射線および化学物質により誘発された雄性不稔突然変異の研究:.γ線およびエチレンイミン処理によるオオムギ不稔突然変異の誘発と選抜
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概要
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オオムギ品種"竹林茨城1号"とそれから得られた半壊性突然変異系統のγ線およびエチレンイミン種子処理の次代5136M_1穂別系統中146系統に不稔突然変異の分離がみられた。不稔突然変異率はγ線では最高1.36%,ニチレソイミンではγ線より高い6.21%を示したが,各処理区における不稔突然変異率の致死葉緑体突然変異率に対する比は,各線量区,2年の実験を通してγ線では1/6,エチレンイミンでは1/3となりエチレンイミンは相対的にも不稔突然変異率が高く,突然変異誘発におけるスペクトラムはγ線と異たることが明らかにされた。M_3,M_4代を経て不稔の遺伝子源として確立された47系統について不稔個体の分離比,放任,袋掛け条件下における種子稔性,および正常花粉による交雑稔性を検討した結果,30系統が雄性不稔と考えられた。不稔突然変異は種子を得ることができないので,M_2からM_3にかけての選抜においては確実で効率のよい育種方式を考える必要があるが,本報ではM_1穂における変異セクターの大きさとの関連の下にこの問題を論議した。
- 日本育種学会の論文
- 1979-06-01
著者
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