日本周辺の長期にわたる沿岸水温資料を用いた歴史的海面水温資料に対する補正の検討
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概要
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Folland and Parker(1995)は、統合海洋気象データセット(COADS)のような船舶通報に基づく歴史的海面水温(SST)資料に対する補正(いわゆるバケツ補正)を提案している。この補正の妥当性を検討するため、SST資料と日本周辺の9つの観測点で取得されてきた長期の沿岸水温(CSST)資料との比較を行った。本研究では、この目的のため、9つの沿岸水温観測点周辺の海面水温資料を、COADSと最近気象庁/気象協会から公表された神戸コレクション資料から作成した。解析の結果、9つの沿岸水温観測点のうち、5つの観測点が比較に適していることが見出された。Folland and Parkerが提案した補正をこれら歴史的SST資料に施すと、3つの観測点ではほぼ完全に系統的バイアスを補正し、残り2つの観測点ではバイアスの40-50%を補正することが分かった。
- 社団法人日本気象学会の論文
- 2000-04-25
著者
-
花輪 公雄
東北大学大学院理学研究科地球物理学専攻
-
安中 さやか
東北大学大学院理学研究科
-
眞鍋 輝子
気象庁気候・海洋気象部
-
岩坂 直人
東京商船大学
-
安中 さやか
日本学術振興会:東京大学気候システム研究センター
-
眞鍋 輝子
Wmo
-
安中 さやか
学振・東大CCSR
-
岩坂 直人
東京海洋大 海洋工
-
花輪 公雄
東北大学大学院理学研究科
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