新規非イオン性等浸透圧造影剤iodixanolのカニクイザルにおける4週間静脈内反復投与毒性および4週間回復性
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
新規の非イオン性等浸透圧造影剤であるiodixanolを雌雄カニクイザルに4週間静脈内投与し, その毒性を検討するとともに, その後4週間休薬して回復性を調べた。その結果, 投与操作, 投与製剤の粘性あるいは投与量に起因すると考えられる投与部位周辺の挫傷が投与期間中にすべての群(対照群を含む)の大部分の動物に認められた。挫傷は, 1,000mgI/kg/day群の複数の動物ではしばしばより重度であったが, 休薬期間中に回復し, 4週間の休薬期間終了時には1,000mgI/kg/day群の1例にのみ認められた。体重, 摂餌量, 臨床検査, 眼科検査, 臓器重量または骨髄像に対するiodixanolの投与の影響は見られなかった。投与に関連した変化は組織学的には, 腎にのみ認められた。軽微な細胞質空胞形成が, 4週間の投与期間終了時に100または300mgI/kg/day群の一部の動物および1,000mgI/kg/day群のすべての動物に認められた。この変化は, 4週間の休薬期間後にも1,000mgI/kg/day群の雌雄各2例中の1例に認められたが, 発生頻度は低下し, 回復する傾向が認められた。
- 日本トキシコロジー学会の論文
- 1995-10-15
著者
-
小野寺 威
第一製薬株式会社総合研究所生物研究部
-
古濱 和久
第一製薬株式会社安全性研究所
-
野村 護
日本トキシコロジー学会講習会小委員会
-
大野 広志
第一製薬株式会社 開発研究所 安全性研究センター
-
野村 護
第一製薬株式会社 開発研究所 安全性研究センター
-
古濱 和久
第一製薬株式会社 開発研究所 安全性研究センター
-
古濱 和久
第一製薬株式会社・研究開発本部・安全性研究所
-
CROME Steven
Huntingdon Research Centre Ltd.
-
源田 百合
第一製薬株式会社 開発研究所 安全性研究センター
-
小野寺 威
第一製薬株式会社 開発研究所 安全性研究センター
関連論文
- Pantethineの生物学的研究 : (IX)シロネズミおよびヒナにおける抗脂血作用
- 鶏における Sulfadimethoxine の基礎的研究 : III. 鶏卵への移行および生体内分布について
- 鶏における Sulfadimethoxineの基礎的研究 : II.成鶏および雛における自然摂取時の血漿中濃度
- Pantethineの生物学的研究 : (II)Pantethineの2,3の薬理作用
- 129 鶏におけるSulfadimethoxineの基礎的研究 : II.成鶏および雛における自然摂取時の血漿濃度
- 鶏における Sulfadimethoxine の基礎的研究 : I. 成鶏における経口投与時の血漿中濃度
- 64 鶏におけるSulfadimethoxineの基礎的研究 : I. 成鶏における経口投与時の血漿中濃度
- アザイドメトヘモグロビン(HiAz)法による各種動物の血液ヘモグロビン濃度の検討--ラット,ウサギ,イヌおよびサルについて
- P-59 In vitro小核試験と染色体異常試験の特性比較(ポスター(2))
- 日本トキシコロジー学会主催2004年度講習会案内(日本トキシコロジー学会からのお知らせ)
- P019 マウス肝臓小核試験における数的異常検出の至適条件(ポスターセッション)
- 新規非イオン性等浸透圧造影剤iodixanolの抗原性試験
- 田邊賞を受賞して
- Pharmacokinetics of Tolbutamide Following Intravenous and Oral Administrations in Rats with Obstructive Jaundice
- 10 腎障害検査法の基礎的検討-とくに器質-機能変化の関連について (第一回毒性研究会記事)
- 新規非イオン性等浸透圧造影剤iodixanolのカニクイザルにおける4週間静脈内反復投与毒性および4週間回復性
- 新規非イオン性等浸透圧造影剤iodixanolのラットにおける4週間静脈内反復投与毒性および4週間回復性
- 新規非イオン性等浸透圧造影剤iodixanolのマウス, ラットおよびサルにおける静脈内単回投与毒性
- 経口避妊薬DT-5061によるラット血清アルカリフォスファターゼの上昇に対する副腎摘出の影響
- 経口避妊薬DT-5061によるラット血清アルカリフォスファターゼの上昇
- 新規非イオン性等浸透圧造影剤iodixanolの一般薬理試験
- 新規抗腫瘍薬塩酸イリノテカン(CPT-11)の下痢誘発機序に関する研究
- PROMOTING EFFECT OF NALIDIXIC ACID ON PREPUTIAL/CLITORAL GLAND TUMOR DEVELOPMENT IN A RAT TWO-STAGE CARCINOGENESIS MODEL
- 2-(3,4-ジメトキシフェニル)エチルアミン誘導体(Ecabapide, DQ-2511)及びその代謝物のラット水浸拘束ストレス潰瘍に対する効果
- キノロン系合成抗菌剤のin vivo光遺伝毒性 : マウス皮膚小核試験による検討
- ラット実験的腎障害の臨床生化学的研究 : 第3報 血中PSP半減期と腎障害の関連性
- ラット実験的腎障害の臨床生化学的研究 第2報 β2-Microglobulinの精製,測定法の確立および尿細管障害時における変化
- ラット実験的腎障害の臨床生化学的研究 第1報 尿 Alkaline phosphatase の由来性について
- 17β-Hydroxy-17α-methyl-5α-androstano[2,3-c]furazan (Furazabol)のウサギ実験的動脈硬化症に対する治療効果