Angiotensin I 変換酵素阻害剤(ACEI), captopril の実験的毒性研究 : 第2報 ラットにおける亜急性毒性について
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概要
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Captoprilの1ヶ月間連続経口投与 (投与量10 mg/kg, 30 mg/kg, 100 mg/kg, 300 mg/kg 900 mg/kg, 2700mg/kg) による亜急性毒性実験を, 5週齢の雌雄 Sprague-Dawley系ラットを用いて実施した。300 mg/kg以下の投与群では全例が所定の投与期間生存したが, 900 mg/kg 投与群では雄18例中1例, 雌18例中3例, 2700 mg/kg投与群では雄18例中13例, 雌18例中17例が投与期間中に死亡した。主な死亡原因は胃体部の出血性糜爛ないし潰瘍と, 小腸粘膜上皮の剥離を伴った消化管障害と考えられた。投与期間中にcaptopril投与群では尿量の増加があり, 100 mg/kg投与群では更に飲水量の増加も認められた。病理形態学的変化として100 mg/kg以上の投与群で腎臓の芳糸球体細胞の増生を伴った輸入動脈の肥厚があり, 300 mg/kg以上の投与群で軽度の貧血傾向とこれに伴って脾臓にhemosiderosisの増加, 細網細胞の腫大が観察されたほか, 脾及び骨髄に赤血球増生系細胞の増加が認められた。300 mg/kg及び100 mg/kg投与群にみられた腎臓の組織変化と, 300 mg/kg以上の投与群にみられた貧血傾向は, 1ヶ月間の休薬によりいずれも回復したが, 900 mg/kg投与群の腎臓にみられた器質的な変化は回復しなかった。以上の結果からcaptoprilのラットにおける1ヶ月間連続経口投与実験での最大無中毒量はほほ30 mg/kgと推定された。
- 日本トキシコロジー学会の論文
- 1981-12-25
著者
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今井 清
Food And Drug Safety Center Hatano Research Institute
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今井 清
財団法人 食品薬品安全センター 秦野研究所
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大滝 恒夫
財団法人 食品薬品安全センター 秦野研究所
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吉村 慎介
財団法人 食品薬品安全センター 秦野研究所
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橋本 虎六
財団法人 食品薬品安全センター 秦野研究所
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橋本 虎六
食品薬品安全センター秦野研究所
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吉村 慎介
(財)食品薬品安全センター 秦野研究所 病理部
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今井 清
食品薬品安全セ 秦野研
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