ニホンササハダニの休眠消去におよぼす物理的・化学的刺激
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概要
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ニホンササハダニの休眠卵を材料として, 随意に休眠消去する方法を検討した。5℃の低温では, 休眠が消去するまで60日以上の処理を必要とした。休眠卵を10日以上低温処理した後, 有柄針で刺激したり, アンモニアガスに感化すると休眠が消去した。しかし, これらの刺激を単独で与えた場合には消去の効果がなかった。また, 低温処理後に有柄針やアンモニアガスの刺激を受けた卵が孵化するまでの日数は, 低温だけを経験した卵の日数よりも短かった。このように物理的・化学的刺激が, ある程度の低温を経験した後に有効であることから, これらの刺激は休眠発育の最終段階に効果的であると考えられた。
- 日本ダニ学会の論文
- 1994-11-25
著者
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