甘しょ普通栽培の収量に及ぼす気象の影響について
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概要
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昭和41年から60年までの20ケ年の甘しょ系統適応性検定試験の成績と同期間の当場の気象観測値とを使用して,甘しょ普通掘露地栽培における収量と気象の関係について検討した。分析対象品種として「コガネセンガン」と「農林2号」を用いた。1.つる量および上いも重と栽培期間中の平均気温の積算値との間に正の相関が認められ,日照時間および降水量の積算値との間には相関は認められなかった。2.上いも重と7〜9月の月別の各気象要因積算値との相関をみた結果,9月の降水量積算値との間に正の相関,9月の日照時間積算値との間に負の相関を認めた。3.7月前半から10月前半までの半月毎の7時期について,気象要因毎に上いも量との相関を調べた。その結果,7月前半,8月前半および10月前半の平均気温との間に正の相関,8月後半の平均気温と負の相関が認められた。又,9月後半の日照時間と負の相関,9月後半の降水量と正の相関が認められた。4.半月別の各気象要因をこみにして,上いも重と相関のある要因を選択した。「コガネセンガン」の上いも重に大きく影響する気象要因は8月後半および10月前半の平均気温,7月前半および9月後半の降水量,9月前半および1O月前半の日照時間であった。又,「農林2号」の場合は7月前半,8月前半,8月後半および10月前半の平均気温と9月後半の降水量であった。なおヨ品種別に以上の気象要因を変量とする重回帰式を求めた。
- 日本作物学会の論文
- 1989-12-25
著者
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