播種期の違いによる暖地小麦の物質生産と収量の変化

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概要

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11月上・中旬の早い播種期に比べ,それよりも遅い播種期の小麦は収量が低下する傾向がみられ,それは主として穂数並びに千粒重の減少に起因するものと認められた。播種期の遅いものでは分げつ発生量が少なくなりその結果穂数不足になるものと考えられた。しかし,播種から分げつ期にかけて高温に経過した年次では,早い播種期で分げつ期間が短縮したため茎数・穂数が逆に減少した。一方物質生産の面では,11月上値中旬播種でLAIの最大値が高く,地上部乾物重の増加も大きくなった。また,CGRも3月から4月の幅広い期問に高くなっており。太陽エネルギーに対する乾物生産効率も高かった。これらのことから,11月上・中旬播種はそれ以降の播種に比較して物質生産面で優位となり収量が高くなるものと考えられた。そして,これには温度条件の影響が深いことが認められた。
日本作物学会の論文
1988-12-15

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