土中点播水稲の押倒し抵抗簡易測定法

概要

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土中点播水稲の押倒し抵抗測定に適用できる簡易な測定器を試作し,その測定方法について検討した。1.本器は,押倒し抵抗を感知するフォースゲージセンサ先端部に稲稈支持枠と稲稈支持棒をセットし,円弧軌道上で45度回転しながら稲稈の押倒し抵抗を測定するものである。2.フォースゲージセンサは,稲程の一定高さ位置に,しかも直角に押当てられ,また稲稈支持棒により各稲稈がほぼ均一な条件で押倒されるので再現性の高い測定が可能になる。3.加重時間5秒区の抵抗値に対して10秒区で5%,20秒区で10%の減少率であり,また,より短い方が測定が容易であることから,加重時間は3〜5秒が適当と考えられた。4.無結束区の抵抗値に対して,結束(強)区では約50%の増加,結束(弱)区では約10%の増加であったこと,また,結束程度の再現性が容易ではないことから,土中点播直播のように株断面積が大きく穂数が多い場合には無結束の方が良いと判断された。5.押倒し高さは,20？ではたわみ量が多くて測定精度が不十分であり,10？では稲株断面積が大きい場合には低すぎるので,15？程度が最もよいと思われた。
日本作物学会の論文
1997-05-15