トマトの^<14>C-光合成産物の挙動に及ぼす培地窒素濃度の影響

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窒素濃度の異なる培地でトマトの水耕栽培を行い,このトマト葉に^<14>CO_2を同化させ,^<14>C-光合成産物の経時的変化を測定し,糖代謝におよぼす培地窒素濃度処理の影響を検討し,以下のような結果を得た.1)葉身の乾物重と窒素含有率は培地窒素濃度の上昇にともなって増加あるいは上昇し,培地窒素処理の影響が現われた.果実の糖としてはスクロース,グルコース,フルクトースの3種のみが認められ,スクロース含有率はグルコース,フルクトースと比べて著しく低かった.またいずれの糖含有率も0N区で1N区および4N区より高かった.2)果実に対する^<14>Cの分布割合は0N区においては時間の経過にともなって上昇したが,1N区と4N区の上昇割合は緩やかでありfeed葉にとどまる割合が高かった.3)果実内の化学形態別の^<14>C分布割合の時間の経過にともなう変化は0N区においては糖が大部分を占めて推移したが,1N区と4N区では糖の割合が低下し,アミノ酸や有機酸の割合が上昇した.これらのことが0N区で果実中の糖含有率量が高かった原因であると考えられた.4)果実の転流する糖の形態はスクロースであり,果実内でグルコースとフルクトースに分解した.果実へ転流するスクロースの量が果実中の糖含有率を決定していると考えられた.
1993-08-05

トマトの^<14>C-光合成産物の挙動に及ぼす培地窒素濃度の影響

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