マグネシウムとリン酸が二価マンガンの硝化抑制作用の発現を規制している状況と機構

概要

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Nitrosomonas europaeaとNitrobacter winogradskyiを対象に,Mn^<2+>の硝化抑制作用がMg^<2+>とリン酸によって規制されている状況をMg^<2+>に注目して調べ,さらに,第1報から本報までの実験結果を整理し検討した.結果は以下のように要約できる.1)培養液中のMg^<2+>が非常に低濃度であると(0.2 ppm 以下)リン酸濃度によらずMg^<2+>(10〜30 ppm)の硝化抑制作用が発現し,1 ppm程度のMg^<2+>の添加によりそれが消去された.2)Mg^<2+>濃度1〜2 ppmでリン酸濃度レベルが10^<-1> ppm以上であればMn^<2+>(10〜30 ppm)の硝化抑制作用が発現しないことが再確認された.3)Mn^<2+>の硝化抑制作用の発現を規制している主要因は培地中のMg^<2+>濃度とリン酸濃度であり,その他の因子の関与は小さかった.4)Mn^<2+>の硝化抑制作用の発現およびそれが規制されている状況は,アンモニア酸化と亜硝酸酸化においてよく似ていた.
社団法人日本土壌肥料学会の論文
1992-08-05