コムギ系統東北205号の製パン適性に及ぼす収穫時期の影響
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概要
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東北農業試験場で育成中のパン用秋播系統の東北205号の製パン適性に及ぼす収穫時期の影響を検討した.開花後30,36,40,45,51日に収穫した子実の水分含量は,それぞれ46.2, 42.1, 29.4, 22.8, 25.3%であった.収穫後の各子実は,35℃の通風乾燥機で11%まで乾燥させた.開花後30日に収穫した子実では,開花後40日の適期に収穫した子実に比べ,粉灰分が増加し,千粒重,ミリングスコア,セディメンテーション値,ファリノグラムのバロリメーター・バリュー,エキステンソグラムの伸張度及びパン比容積が低下した.開花後36日に収穫した子実では,ファリノグラムのバロリメーター・バリューがやや低下したが,その他の生地特性値やパン比容積は開花後40日以降に収穫したものとほぼ同程度であった.開花後40〜51日までの子実では,生地物性や製パン適性の有意な変化は認められなかった.これらより,開花後30日の収穫は製パン適性を低下させるが,開花後36日〜51日に収穫した子実では,製パン適性は大きな変化がないと考えられた.
- 日本作物学会の論文
- 1999-06-05
著者
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