線毛を有する口腔レンサ球菌の赤血球凝集性と疎水性
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概要
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舌背から線毛を有する口腔レンサ球菌を分離し, 形態学的特徴, 菌種の同定, 赤血球凝集性および疎水性について検討を行った. ネガティブ染色で, 周毛性と局在性の線毛が観察され, HandleyらがS. sanguisの線毛で分類しているtype A, type Dおよびtype Eの3種類に分けられた. 表現形質およびDNA-DNA hybridizationによりS. salivariusとS. oralisの2菌種が同定された. S. salivariusの線毛は, すべてtype Aであったが, S. oralisでは3種類が観察され, type Aがもっとも多くみられた. 家兎赤血球に対する凝集性は14%の菌株にみられ, 凝集性を示した菌株はすべてtype Aで, S. salivariusがS. oralisより多かった. 疎水性は, hexadecane添加後の値が50%以下を示す菌株が多く, S. salivariusとS. oralisはともに疎水性が高いことを示した. また, 疎水性は菌種間の相違よりも線毛のtypeによって大きく異なり, 局在性typeのほうが周毛性typeよりも高かった. これらの実験結果から, レンサ球菌の付着には複数の要素が関与していると考えられる.
- 1992-08-25
著者
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