殺菌剤トリフルミゾールのキュウリにおける吸収, 移行および代謝
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
イミダゾール系殺菌剤, トリフルミゾール(トリフミン^[○!R])のフェニール^<14>C標識体をキュウリの葉および果実に処理し, 吸収, 移行および代謝について検討した.トリフルミゾールは処理葉から果実を含む無処理部位へのシンプラスト移行はほとんどなく, 約4日の半減期で減少した.処理葉中ではアポプラスト移行を示し, キュウリうどんこ病を防除するのに必要な濃度に達していることがオートラジオグラフィーと生物試験の結果から明らかになった.果実処理の場合, 果皮および果肉中への^<14>C吸収, 移行が大きいため, ^<14>Cの消失は葉面処理の場合に比較し遅くなった.トリフルミゾールの半減期も6日に伸びたが, 14日後の果実における残留^<14>C濃度はトリフルミゾール換算で0.12ppmにすぎなかった.トリフルミゾールの葉および果実における主要代謝経路はイミダゾール環の開裂によるN-ホルミル体生成を経て, 主要代謝物アミノ体となり, さらにエーテル結合部位での脱プロピル体に到るものであった.
- 日本農薬学会の論文
- 1990-08-20
著者
-
橋本 章
Odawara Research Center Nippon Soda Co. Ltd.
-
中田 昭
Odawara Research Center Nippon Soda Co. Ltd.
-
佐野 慎亮
Odawara Research Center Nippon Soda Co. Ltd.
-
橋本 恭明
Odawara Research Center, Nippon Soda Co., Ltd.
-
杉本 茂二
Odawara Research Center, Nippon Soda Co., Ltd.
-
添田 吉則
Odawara Research Center, Nippon Soda Co., Ltd.
-
添田 吉則
Odawara Research Center Nippon Soda Co. Ltd.
-
橋本 恭明
Odawara Research Center Nippon Soda Co. Ltd.
-
橋本 章
Odawara Research Center, Nippon Soda Co., Ltd.
関連論文
- N-フェニルホルムアミドキシム類の殺菌作用特性と物理化学的特性における相関関係
- N-フェニルホルムアミドキシム化合物のベンズイミダゾール剤耐性菌防除における殺菌作用特性
- 殺菌活性を有する N-フェニルホルムアミドキシム類の定量的構造活性相関
- N-(3, 5-Dichlorophenyl)-N'-methoxyformamidine の殺菌特性とコンピュータによる活性構造の解析
- 殺菌剤トリフルミゾールのキュウリにおける吸収, 移行および代謝
- (60) コムギ眼紋病に関する研究 : 1. 微細構造と電気泳動パターン (平成元年度日本植物病理学大会講演要旨)
- ベンズイミダゾール耐性菌における N-フェニルホルムアミドキシム系化合物に対する負相関交差耐性
- (12) 殺菌剤トリフルミゾール (NF-114) に関する研究 : (III) トリフルミゾールの葉内移行性 (夏季関東部会講演要旨)
- トリフルミゾールの抗菌特性
- (201) 殺菌剤 NF-114 に関する研究 (II) : コムギうどんこ病菌に対する NF-114 の作用性 (昭和58年度日本植物病理学会大会講演要旨)
- 殺菌剤トリフルミゾールの開発
- Triflumizole 類縁体殺菌活性 N-(1-imidazol-1-ylalkylidene) anilines の定量的構造活性相関, コンホメーション解析およびコンピュータ・グラフィクス
- 除草剤セトキシジムのサトウダイコンにおける運命
- 除草剤アロキシジムの土壌における分解
- ^C-アロキシジン処理したダイズにおける残留性
- アロキシジンのラットにおける代謝
- アロキシジンのダイズにおける動態
- 除草剤アロキシジンのサトウダイコンにおける運命
- チオファネートーメチルの病原菌による代謝とその代謝産物の抗菌活性
- アロキシジムのラットにおける代謝
- ⊿^3-1, 2, 4-チアジアゾリン類の合成と殺菌活性