Isoprothiolane およびその sulfoxide のラット肝 in vitro およびイネにおける代謝の立体選択性
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
Isoprothiolane sulfoxideを光学活性HPLCで分割あるいは分別定量した.その比旋光度は約112°であった.ラット肝ミクロゾームはisoprothiolaneを酸化し, そのsulfoxideを生成するが, (+)/(-)比は69/31と立体選択性を示した.Phenobarbitalで誘導したミクロゾームの立体選択性は変化ないが, 3-methylcholanthreneによる誘導はエナンチオ選択性を82%[(+)/(-)比, 91/9]まで高めた.肝サイトゾル(105, 000g上清)では(+)-および(-)-sulfoxideの還元とより速やかなラセミ化が進行した.9000g上清により生成したisoprothiolane sulfoxideがつねにラセミ体であったこととよく一致する.イネでも(+)-および(-)-sulfoxideの還元と同時にラセミ化が起こるため, 両者の関連が示唆された.
- 日本農薬学会の論文
- 1986-11-20
著者
-
内田 又左衛門
Institute of Life Science Research, Nihon Nohyaku Co., Ltd.
-
内田 又左衛門
日本農薬(株)安全性研究所
-
平野 彰
Institute Of Life Science Research Nihon Nohyaku Co. Ltd.
-
住田 雅弘
Institute of Life Science Research, Nihon Nohyaku Co., Ltd.
-
住田 雅弘
Institute Of Life Science Research Nihon Nohyaku Co. Ltd.
関連論文
- フルトラニルのイネおよびキュウリにおける代謝
- フルトラニルの湛水および畑地条件下の容器内土壌における分解
- 殺菌剤 dialkyl dithiolanylidenemalonate 類のイネ体内およびラット肝ホモジネートでの生分解性
- ^C-クロメトキシニルのラットでの代謝
- 殺菌剤ジアルキルジチオランイリデンマロナート類のヒメダカによる生物濃縮
- フルトラニルのラットにおける代謝
- 農薬の環境動態における理論的予測とモデル化--物理化学的性質と環境挙動 (農薬の環境動態)
- 1Ca08 高等植物界におけるブラシノライド様活性物質の分布
- C206 フェンピロキシメート(ダニトロン^[○!R])およびその代謝物の土壌残留分析法
- Buprofezin および flutolanil の疎水性と土壌吸着およびイネ体内移行
- クロメトキシニルのラットにおける代謝研究
- 殺菌剤イソプロチオランの作用機作と環境中動態の解明における定量的構造活性相関の応用 (構造活性相関とドラッグデザイン)
- 水面施用したイソプロチオランの田面水および稲体中での消長
- イソプロチオランの土壌吸着と移行性
- ブプロフェジンの昆虫成育制御機構 (害虫防除剤の作用機構--最近の進歩)
- Buprofezin の湛水および畑地条件下の容器内土壌における分解
- Isoprothiolane およびその sulfoxide のラット肝 in vitro およびイネにおける代謝の立体選択性
- イソプロチオラン関連化合物の環境中における動態
- 水溶液中の殺菌剤ジアルキルジチオランイリデンマロナート類のイネによる吸収移行
- 殺菌剤ジアルキルジチオールアニリデンマロナート類およびその類縁体の土壌吸着と移行性
- ブプロフェジンの昆虫成育制御機構