経営倫理への視点 : 最近の関連文献の検討から
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概要
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いわゆる経営倫理に関する研究は、近年、一種のブームと称されるほどの観を呈している。しかし、そこには、現実からの要請に性急に応えようとするあまりに、倫理を問おうとする対象、この場合は一般に言われる企業ということになるが、その対象に対して明確な自覚のないままに研究が行われているのではないか、という疑問をいだかざるをえないものも散見される。そこで、この点において最近の経営倫理研究の成果から当該研究の企業観、そしてその企業観をうけての倫理観を抽出し、それらの妥当性を検討した。さらに、それらの研究の企業観・倫理観の問題点が、企業と社会をどのようにとらえるか、というところにあることを指摘し、いわゆる「山本経営学体系」における経営体という概念に依拠しつつ、現在の経営倫理研究一般の企業観、あるいは企業と社会を見る場合の視点に替わりうる、もう1つの視点の可能性を探った。
- 摂南大学の論文
著者
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