代替的パースペクティヴとしての社会システム理論
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概要
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社会システム論は、現在、いわゆるグローバル化する全体社会をどのように理解するか、という課題に直面している。このとき、システムの在り方をどのように考えるかが問題となる。システムという言葉は、語源的に「調和」や「秩序」を内包し、社会システム論、とりわけ機能主義的な社会システム論はこれを引き継いだうえで、前述の課題に取り組んでいる。しかし、一般システム論の基礎を築いたベルタランフィは、それにとどまらないシステム理解を示していた。彼の「調和」や「秩序」を第一義的なものとしないシステムのカテゴリー化は、従来の機能主義的な社会システム論において部分システムと見られてきたシステムを、それぞれの自律性を徹底していくオートポイエシス・システムとしてとらえて、そこから理論を構成していく代替的な社会システム理論への展望を開くものである。ルーマンやシステム理論に依拠して自己の理論を展開している法哲学者であるクリストドゥリディスの所論が参照されるとともに、この代替的な社会システム理論の構想とその方法論的基盤が論じられる。
- 摂南大学の論文
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