静圧ジャーナル軸受の動作限界

概要

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本研究では動圧効果を考慮した静圧ジャーナル軸受の負荷容量特性、動作限界及び軸傾斜の影響について検討し、軸受の安定な動作領域を明らかにすることを目的とした。使用した静圧ジャーナル軸受は、円周面にリセス4個を有し、前絞りとして毛細管を用いた定圧力作動方式の4マルチパッド型である。その結果、軸受内に負圧の発生しない領域で、負荷容量特性は簡便な式で与えられることが示された。また不安定振動の発生等による動作限界は、リセス内に負圧が発生し始める動作条件とすることが適切で、その限界は偏心率とスピードパラメータS^*=D^2ηω/P_sc^2(ただし、D : 軸受直径、η : 粘度、ω : 角速度、P_s : 供給圧力、c : 平均半径すきま)によって与えられた上述の動作限界は、ランド幅が広がるに伴い、負荷の作用方向が油みぞ方向に近づくに従い、また軸が傾斜することによって狭まることが示された。更に軸が静止している場合には、軸傾斜の増大に伴い負荷容量は減少するが、軸の回転速度の増加に伴いこの関係は逆転することが示された。
公益社団法人精密工学会の論文
1981-04-05