二歯面かみあい試験によるプラスチック射出成形歯車の評価

概要

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プラスチック歯車の評価を行う場合における二歯面かみあい試験の有効性について検討した。6個取り金型により、金型温度を変化させ射出成形した歯車について、二歯面かみあい試験および個別誤差の測定を行った。かみあい試験のデータをフーリエ分解および分散分析し、かみあい試験のパラメータとして、フーリエ振幅および誤差分散を得た。一方、ピッチ誤差、歯みぞのふれ、歯形誤差、圧力角誤差などの個別誤差の測定データからは、形状特性のパラメータを得た。かみあい試験のパラメータの意味を明らかにするために、因子分析法により形状特性との関連を解析し、二歯面かみあい試験の有効性について次の結論を得た。(1)かみあい試験により、歯車の全体の形状を表す特性および歯形の良否を表す特性が得られる。(2)そのうち、全体の形状を表す特性は、偏心を表す特性、歯先円のゆがみを表す特性、収縮率の違いを表す特性を含んでいる。(3)以上の特性について、射出成形歯車の評価を行う上で、二歯面かみあい試験は有効である。
公益社団法人精密工学会の論文
1980-07-05