S-310JA-1,2号機に搭載された同軸円筒型エネルギー分析器による入射粒子の観測(e.イベントセッション)(第2回極域における電離圏磁気圏総合観測シンポジウム : Part II)
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概要
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1976年2月13日と1977年2月10日に昭和基地から打ち上げられた.S-310JA-1号機とS-310JA-2号機に,各々同軸円筒型エネルギー分析器を搭載して,南極電離層中の電子のエネルギースペクトルを測定した.最初の飛しょう時には地磁気活動度が低く,5keVのエネルギーで約10^3 electrons/cm^2/・sec・str・evの電子フラックスが観測された.また,2keV電子のフラックスは下りの150km近傍で最大で,局所的な電子の降下領域があることを示唆した.後の飛しょう時には地磁気活動度が高く,diffuse auroraが発生していた.4.2keVのエネルギーで約1.8×10^3 electrons/cm^2・sec・str・evの電子フラックスが,また740eVのエネルギーでは,約2.3×10^4 electrons/cm^2・sec・str・evの電子フラックスが観測された.500eV近傍のエネルギーの電子は,ピッチ角依存性が大きく,約1.47×10^<-7>A/cm^2の電流密度の電子流が,この500eV近傍の電子によって,磁力線に沿って流れていたと考えられる.
- 国立極地研究所の論文
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