鉄板焼き調理用油脂の諸性質に対する大豆レシチンの影響 : (その1)油面の波立ち, 油脂の変質, タンパク質系食品の熱凝着および泡立ち
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概要
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コーン油に、SPCを0.25〜3.0%の範囲で添加し、鉄板焼き調理試験装置を用いて、油面の泡立ち、油脂の着色および変質、タンパク質系食品の熱凝着および泡立ちなどに対するSPCの影響を試験した。その結果、次のことが認められた。1.油脂を薄膜状で180℃以上に加熱したときに起こる油面の泡立ち現象が、SPCの添加により効果的に抑制された。2.油脂にSPCを添加すると、加熱により著しく着色し易くなる傾向が認められ、添加量が1%以上になると、肉眼でも明らかな褐色が観察された。また、POVおよびCVで示される熱酸化的変質は、SPC0.5〜1.0%の添加で効果的に防止された。3.油脂を薄膜状で加熱したときに起こるタンパク質系食品の熱凝着現象が、SPCの添加で効果的に抑制された。4.油脂にSPCを1%以上添加すると、鉄板焼き調理を行うとき著しく泡立つことが認められた。
- 日本調理科学会の論文
- 1992-02-20
著者
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