材質の異なる12種類の鍋底の昇降温特性の分類

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材質の異なる12種類の鍋をガス火とハロゲンヒーターで加熱・放冷して温度変化を調べたところ,形状,大きさ、構造の異なる鍋間にもかかわらず,主要鍋素材の違いを色濃く反映した昇降温挙動が認められ,構成素材の熱物性による区分と同様に(1)アルミ・銅系鍋(アルミニウム合金,アルミニウム合金-フッ素樹脂加工,銅鍋),(2)鉄・チタン系鍋(炭素鋼,炭素鋼-ホウロウ,ステンレス鋼,ステンレス鋼-炭素鋼多層鍋,チタン合金鍋), (3)セラミック系鍋(耐熱ガラス,耐熱陶器,石鍋)の3つに分類できた。しかし,ステンレス鋼-アルミニウム多層鍋のような複合素材は,3区分のいずれにも属さずに分類しにくかった。(1) ガス火における鍋底の温度分布が均一で加熱むらが少なかったのはアルミ・銅系,加熱むらが大きかったのは鉄・チタン系とセラミック系であった。(2) 表面加工鍋,多層鍋を含む全ての試験鍋で,昇降温時間,速度,温度差などの測定値と鍋底厚との間にかなり高い相関がみられた。(3) アルミ・銅系は,昇温時間が長く,鉄,チタン系は昇温時間が短く,セラミック系は昇降温時間が共に長い傾向がみられた。(4) アルミ・銅系鍋、ステンレス鋼-アルミニウム多層鍋はヒーター外にある鍋底面の昇温速度が速く,ヒーター上外の温度差が他の試験鍋に比べて小さかった。
2001-08-20

材質の異なる12種類の鍋底の昇降温特性の分類

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