デンプンの種類が異なるいももちの物性と食味
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概要
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デンプンの種類が異なるいももちとデンプンゲルについて,テクスチャー特性の測定,伸長破断特性の測定,官能検査を行い,比較・検討した結果を以下に要約する。1.いももちの物性の相違はデンプンゲルの物性の相違によると考えられる。ゆでてつぶしたじゃがいもとデンプンと合わせることで硬く破断に強くなるため弾力性をより強く感じ,デンプンゲルのみでは得られない餅のような独特の食感を与える。2.物性測定の結果から,似た傾向を示す2つのグループに分けられた。じゃがいもデンプン,タピオカデンプン,さつまいもデンプン,くずデンプンのグループは,とうもろこしデンプン,小麦デンプンのグループに比べ凝集性が高く,伸びがある傾向を示した。じゃがいもデンプン,タピオカデンプン,さつまいもデンプン,くずデンプンは,いももちとして好まれると思われる。3.いももちとして好まれると思われるじゃがいもデンプン,タピオカデンプン,さつまいもデンプン,くずデンプンの官能検査から,じゃがいもデンプンが一番好まれた。この理由は透明度が良く,のび,もち感があり,べたつきが少ないからと考えられる。
- 日本調理科学会の論文
- 2002-08-20
著者
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小林 三智子
十文字学園女子大学人間生活学部食物栄養学科
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山本 誠子
十文字学園女子短期大学
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鈴木 和歌子
十文字学園女子短期大学
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鈴木 香緒里
十文字学園女子短期大学
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山岸 冨美江
十文字学園女子短期大学
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谷口 沙奈絵
十文字学園女子短期大学
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山本 誠子
十文字学園女子大学
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小林 三智子
十文字学園女大
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