ドジョウに対するPCPの毒性とくにSize factorの算定 : 魚毒試験に関する研究 第1報
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概要
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(1) 大きさの変量の幅のひろい個体群を,供試材料として薬物の生物試験をおこなった場合,個体ごとの体重のちがいを平均化するための大きさの因子size factorを推定して,実験結果を解析する方法を究明した。(2) 種々の濃度のPCPの水溶液にドジョウを投入し,それらの死ぬまでの時間と,その体重とをはかり,3者の関係をまずひとつの多重回帰式にもとめた。薬量の対数x1,体重の対数x2,および致死速度(致死時間の逆数)の対数yとの間には,Y=-0.05834+0.58337x1-0.16823x2の関係がえられた。(3) b2/b1=hとおき,体重換算のsize factorをwhで定義すると,体重換算薬量z=log(dwh)=x1+hx2となり,このzに対するyの回帰は,Y=0.4936+0.5859(z-0.9452)となった。(4) h=b2/b1が-1の場合は,同じ反応をえるためには,体重に正比例して薬量をあたえることを意味し,h=0の場合は投薬量は体重には無関係となるが,本実験でえたh=-0.288は,体重がk倍のドジョウを同じ時間に殺すためにはk0.288倍のPCPをあたえればよいことを意味している。(5) hおよびzの信頼限界をもとめ,あわせて棄却検定の方法についても論及した。
- 日本応用動物昆虫学会の論文
- 1963-12-25
著者
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